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こんにちは、中古PC手帖の匠です。
ThinkPadをUSBメモリから起動するとき、BIOSの起動順位まで変更する必要があるのか、F12をいつ押せばいいのか、少し分かりにくいですよね。画面がすぐWindowsへ切り替わり、Boot Menuを開けないこともあります。
USBから一度だけ起動するなら、私がすすめたいのはF12でBoot Menuを表示し、その場でUSBメモリを選ぶ方法です。内蔵SSDの起動順位を書き換えないため、作業後の戻し忘れを避けられます。
この記事では、ThinkPadのBoot Menuを開く手順から、USBが候補に表示されない場合の確認箇所まで順番に解説します。機種によって画面や項目名が異なることも踏まえ、初めて操作する人でも迷いにくい形にしました。
- F12でBoot Menuを開くタイミング
- USBメモリから一度だけ起動する手順
- USBが起動候補に出ない原因と対処法
- Secure Bootを変更する際の注意点
この記事の結論
一時的なThinkPadのUSBブートには、BIOSの起動順位を変えるよりF12のBoot Menuが向いています。まず正しく作成した起動用USBを接続し、電源投入直後からF12を数回押してください。USBが表示されない場合に限り、作成方法や端子、UEFIへの対応状況を確認します。
Boot MenuでUSB起動する手順

ThinkPadのBoot Menuは、今回だけ使う起動機器を選択する画面です。USBメモリを先に接続し、LenovoまたはThinkPadのロゴが表示された段階でF12を押すのが基本となります。
起動用USBを先に接続する
はじめに、Windowsのインストール用USB、回復ドライブ、Linuxの起動用USBなど、目的に合った起動メディアを用意します。単にISOファイルをUSBメモリへコピーしただけでは、通常は起動できません。専用ツールを使い、起動に必要なデータを書き込んでおく必要があります。
作成が終わったら、ThinkPadの電源を切った状態でUSBメモリを接続してください。USBハブやドッキングステーションを経由すると、起動前の段階で機器が認識されない場合があります。最初の試行では、ThinkPad本体のUSB端子へ直接挿すほうが確実です。
USB Type-A端子を備えた機種なら、一般的なType-AのUSBメモリをそのまま利用できます。Type-C端子しかない機種では、Type-C対応製品または変換アダプターが必要です。ただし、変換を挟むほど原因の切り分けが増えるため、端子へ直接つながる製品が使いやすいでしょう。
起動用USBの作成時には、USBメモリ内のデータが消去されることがあります。写真や書類が残っている場合は、作業前に別の場所へコピーしてください。どの作成ツールを使う場合でも、書き込み先のドライブを間違えないことが大切です。
ロゴ表示中にF12を押す
USBを接続したらThinkPadの電源を入れます。画面にLenovoまたはThinkPadのロゴが出たら、すぐにF12キーを数回押してください。押し続けるより、一定の間隔でトントンと押すほうが入力を拾いやすい印象です。
タイミングはWindowsの読み込みが始まる前。ロゴの下で丸い点が回り始め、いつものサインイン画面まで進んだ場合は、入力が間に合っていません。その際はWindowsを通常どおり終了し、もう一度電源を入れて試しましょう。
ファンクションキーが音量や画面の明るさに割り当てられている機種では、F12だけで反応しないことがあります。その場合はFnキーを押しながらF12を数回押してください。設定によってF12とFn+F12のどちらを使うかが変わります。
LenovoもThinkPadのUSB起動手順として、USB機器を接続し、ロゴが現れたらF12を押してBoot Menuを開く流れを案内しています。機種ごとの差を確認したい場合は、製品番号でサポート情報を探すとより確実です(出典:Lenovo「How to boot from a USB Drive – ThinkPad」)。
◆匠のワンポイントアドバイス
F12を一度だけ押しても画面が切り替わらないことがあります。電源ボタンを押した直後から数回入力しておくと、短い受付時間を逃しにくいですよ。Windowsが起動してしまっても故障ではないので、慌てず再試行してください。
USBの項目を選択する
Boot Menuが開くと、Windows Boot Manager、内蔵SSD、USB機器、ネットワーク起動などが一覧で表示されます。キーボードの上下矢印キーでUSBメモリに該当する項目へ移動し、Enterキーを押しましょう。
表示名は必ずしも「USB Memory」ではありません。「USB HDD」「USB Storage Device」のほか、USBメモリのメーカー名や製品名がそのまま出ることもあります。また、UEFIに対応したUSBなら、項目の先頭に「UEFI」と表示される場合があります。
Windows 11や新しいLinuxなど、UEFI対応のメディアを起動する場合は、基本的にUEFIと表示されたUSBの項目を選びます。同じUSBが2通り表示される機種では、UEFIではない側を選ぶと起動に失敗する可能性があるためです。
Enterキーを押したあとは、Windowsのインストール画面や回復環境など、USBに保存された環境が読み込まれます。ここで内蔵SSDのWindowsが始まるなら、選択項目が違ったか、USBメモリが起動用として正しく作成されていない可能性を考えます。
| Boot Menuの表示例 | 意味 | 選択の目安 |
|---|---|---|
| Windows Boot Manager | 内蔵SSDのWindows | 通常起動するときに選ぶ |
| UEFI USB Device | UEFI対応のUSB機器 | 新しい起動用USBでは第一候補 |
| USB HDD | USB接続の記憶装置 | USB名がない場合に確認する |
| NVMeまたはATA HDD | 内蔵SSDや内蔵HDD | USBブートでは通常選ばない |
| PXE Network | ネットワーク経由の起動 | 一般家庭では通常使わない |
Boot Menuを使う利点

Boot MenuとBIOSの起動順位変更は似て見えますが、設定が残るかどうかに違いがあります。一回だけUSBを使う場面では、Boot Menuのほうが扱いやすく、余計な設定変更も減らせます。
次回は通常起動に戻る
F12のBoot Menuで選んだ起動機器は、その起動時だけ使われます。USBメモリを抜いて再起動すれば、次回は通常どおり内蔵SSDのWindowsが優先される仕組みです。
例えば、Windowsを修復するために回復用USBを一度だけ利用する場面を考えてみてください。作業後もUSBが最優先のままだと、挿しっぱなしにしたときに再び回復環境が始まる可能性があります。Boot Menuなら恒久的な設定を変更しないため、このような戸惑いを防げます。
なお、USBから起動しただけで内蔵SSDのデータが自動的に消えるわけではありません。しかし、起動後にインストール先の削除や初期化を実行すれば、保存データを失うおそれがあります。Boot Menuを開く操作と、起動後のディスク操作は分けて考えてください。
Boot Menuでの選択は一時的です。Windowsの再インストール、回復ドライブの利用、メモリ検査、Linuxの試用など、今回だけUSBから立ち上げたい用途に合っています。
BIOSの変更を減らせる
BIOSまたはUEFIの設定画面では、内蔵SSD、USB、ネットワークといった機器の起動順位を恒久的に変更できます。毎回同じ外部機器から起動する端末には役立ちますが、単発の作業には少々大げさです。
BIOS内では似た名前の項目が並び、機種や世代によって画面構成も違います。起動順位以外の項目を誤って変更すると、元の状態が分からなくなるかもしれません。その点、Boot Menuは機器を選ぶだけなので、初めての人にも目的が伝わりやすい画面です。
また、会社から貸与されたThinkPadでは、BIOSに管理者用パスワードが設定されていることがあります。設定変更が制限されている端末を自己判断で操作するのは避け、社内の管理担当者へ確認してください。Boot Menu自体にも制限がかけられている場合があります。
起動順位を変える場面
USBから何度も連続して起動する必要があり、毎回F12で選択するのが負担になる場合は、BIOSの起動順位を変える意味があります。検証用端末や特定の外部環境を常用するケースが該当するでしょう。
ThinkPadでは一般的に、電源投入直後のロゴ画面でF1を数回押すとBIOSへ入れます。機種やキーボード設定によってはFn+F1を使います。その後、StartupまたはBootに関係する画面で起動機器の順番を変更し、保存して終了する流れです。
ただし、設定名や操作方法は世代によって異なります。タッチ操作に対応した画面もあれば、矢印キーだけで操作する画面もあるため、具体的な項目は対象機種のユーザーガイドで確かめるのが安全です。
恒久的な変更をした場合は、作業後にWindows Boot Managerまたは内蔵SSDを先頭へ戻します。戻す予定まで含めて管理できないなら、やはりF12の一時選択が気楽かなと思います。
USBが表示されない原因

Boot Menuを開けてもUSBの項目がないときは、いきなりSecure Bootを無効にする必要はありません。まずUSBの作成状態と接続を確認し、そのあとでUEFIやセキュリティ設定へ進むと原因を見つけやすくなります。
起動用に作成されていない
最も確認したいのは、USBメモリが本当に起動用として作られているかです。ISOファイルをエクスプローラーでドラッグして保存しただけでは、起動に必要な構造が作成されません。
Windowsのインストール用USBなら、Microsoftが提供するメディア作成ツールを使う方法があります。Linuxでは、配布元から取得したISOイメージを対応ツールでUSBへ書き込みます。回復ドライブはWindowsの「回復ドライブの作成」から準備できます。目的ごとに作成方法が違う点に注意してください。
書き込み処理が途中で止まったUSBや、破損したISOイメージを使ったUSBも起動できません。別のパソコンがあるなら、その機器のBoot MenuにUSBが出るかを見ると、ThinkPad側とUSB側のどちらに原因があるか判断しやすくなります。
起動メディア用として新しく用意する場合、保存容量だけでなく端子の形も確認しましょう。Windowsの回復ドライブについて、Lenovoの一部機種向け案内では16GB以上が例示されていますが、実際に必要な容量は回復イメージによって変わります。作成画面に示される条件を優先してください。
起動メディア専用に使える32GB以上のUSBメモリを1本分けておくと、普段の書類を誤って消す危険を減らせます。容量は用途に合わせ、必要条件より余裕のあるものを選ぶといいでしょう。
USB端子で認識できていない
USBメモリが正しく作られていても、接続が不安定ならBoot Menuには現れません。一度電源を切り、USBを奥まで挿し直してください。隣のUSB端子へ変えるだけで認識することもあります。
古いThinkPadや特定の起動環境では、USB 3系の端子よりUSB 2.0端子のほうが問題なく起動できる場合があります。すべての機種に当てはまる話ではないものの、複数の端子があるなら試す価値はあるでしょう。
また、USBハブ、延長ケーブル、ディスプレイ内蔵のUSB端子、ドッキングステーションは一度外します。Windowsが起動したあとに使えていても、起動前のUEFI段階では認識されない可能性があるからです。
別のUSBメモリで起動できるなら、最初のUSB本体に問題があると考えられます。反対に、どのUSBも同じ端子で認識しないなら、端子やBIOS設定の確認が必要です。Type-A端子へ直接挿せる信頼できるメーカーのUSBメモリが1本あると、こうした切り分けにも使えます。
◆匠のワンポイントアドバイス
USBが出ないときは、設定を何か変えたくなります。でも、先に「挿し直す」「別の端子を使う」「別のUSBで試す」の3点を確認するほうが近道です。設定変更は、そのあとでも遅くありません。
UEFI形式が合っていない
現在のThinkPadでは、UEFI方式での起動が一般的です。一方、古い手順で作成したUSBはLegacy BIOS向けになっていることがあります。ThinkPadがUEFIのみで起動する設定なのに、USBがLegacy専用なら、Boot Menuへ表示されなかったり選んでも戻されたりします。
Windows 11のインストールメディアなど、新しいOSを扱う場合はUEFI対応で作成するのが基本です。作成ツールにパーティション構成や対象システムを選ぶ項目があるなら、「GPT」「UEFI」といった組み合わせが使われることが多いでしょう。ただし、利用するOSの公式手順が別の方式を指定している場合は、そちらを優先します。
かなり古いThinkPadへ古いOSや保守ツールを入れる場合は、Legacy SupportやCSMが関係することもあります。しかし、新しい機種ではLegacy起動自体が用意されていない場合があります。互換性を求めて設定を変え続けるより、USBメディアをUEFI対応で作り直すほうが素直な解決になることも少なくありません。
「USBがBoot Menuに表示されること」と「USB内の環境が最後まで起動すること」は別です。表示されるのに起動途中で止まる場合は、ISOイメージの破損、書き込み失敗、対象OSと機種の互換性も確認してください。
F12の機能が無効になっている
一部のThinkPadでは、BIOS内に「Boot Device List F12 Option」などの項目があり、F12による起動機器一覧を有効または無効にできます。キーの押し方やタイミングを変えてもBoot Menuがまったく出ない場合は、この設定を確認します。
電源投入直後にF1またはFn+F1を数回押してBIOSへ入り、Startup周辺の項目を探してください。「Boot Device List F12 Option」がDisabledならEnabledへ変更し、F10で保存して再起動します。
ただし、すべてのThinkPadに同じ名前で存在するわけではありません。項目が見つからない場合は、むやみにほかの設定を触らず、底面ラベルやBIOSのMain画面で機種名・型番を確認し、Lenovo公式のユーザーガイドを参照しましょう。
BIOSにパスワードが設定されていると、変更できない場合もあります。中古で購入した端末に不明なSupervisor Passwordが残っているなら、一般的なWindowsのパスワードとは扱いが異なります。解除を目的に分解や部品交換へ進まず、購入店や正規サポートへ相談してください。
Secure Bootの確認方法

Secure Bootは、起動時に信頼できるソフトウェアかを確認する仕組みです。USBが起動しないからといって最初から無効にするのではなく、USB側がSecure Bootへ対応しているかを先に確かめます。
最初から無効にしない
Microsoft公式のWindowsインストールメディアなど、Secure Bootへ対応した起動メディアは、通常なら有効のまま使えます。したがって、正規のWindowsメディアが表示されない場合、まず作成失敗や接続不良を疑うほうが自然です。
Secure Bootを無効にすると、署名が確認できない起動プログラムも実行できる状態になります。必要な作業のために一時的に変更することはありますが、理由を理解しないまま常時無効にする設定ではありません。
また、端末の暗号化にBitLockerが使われている場合、起動関連の設定変更をきっかけに回復キーを求められる可能性があります。作業前に暗号化の状態を確認し、必要ならBitLocker回復キーを参照できる状態にしてください。
会社や学校の管理端末では、Secure Bootを自己判断で変更しないでください。組織のセキュリティ方針に反する可能性があり、起動時の回復手続きが必要になることもあります。管理担当者へUSB起動の目的を伝え、許可された手順を確認しましょう。
必要な場合だけ設定を変える
古いLinux、独自の診断ツール、署名されていない保守用ソフトなどは、Secure Bootが有効だと起動できない場合があります。配布元の公式説明に「Secure Bootを無効にする必要がある」と明記されている場合に限り、変更を検討してください。
ThinkPadでは、電源投入直後にF1を数回押してBIOSを開き、Security内のSecure Bootへ進む流れが一般的です。Disabledへ変更したら、F10で保存して再起動します。画面や項目名は機種によって変わるため、表示内容をよく確認してください。
Lenovo公式も、ThinkPadではF1でBIOSへ入り、Security内のSecure Boot設定を変更してF10で保存する手順を案内しています(出典:Lenovo「How to enable Secure Boot on Think branded systems」)。
設定を変更する前に、現在の状態をスマートフォンで撮影しておくのも一案です。元の値が分からなくなる事故を防げます。ただし、画面にシリアル番号などが表示される場合があるので、写真をSNSへ公開するのは避けましょう。
作業後は元へ戻す
Secure Bootを無効にして目的の作業が完了したら、USBメモリを外し、BIOSで元のEnabledへ戻します。その後、Windowsが正常に起動するか確認してください。
もし再び有効にしたあとでWindowsが起動しないなら、起動方式やディスク構成がSecure Bootの条件に合っていない可能性があります。変更を繰り返す前に、表示されたエラーを記録し、対象機種とOSの公式サポート情報を確かめるのが無難です。
なお、Secure Bootの鍵を初期化する項目や、工場出荷時の鍵を復元する項目もあります。これらは単純なEnabledとDisabledの切り替えとは意味が違います。USB起動だけが目的なら、内容を理解していない鍵関連の操作には触れないでください。
起動用USBの選び方
USBブートの成否は容量だけでは決まりません。対応端子、書き込みの安定性、ほかのデータと混在させない運用まで考えると、作業中のミスを減らせます。
必要容量に余裕を持たせる
必要な容量は、入れるOSや回復イメージによって異なります。小さな診断ツールなら少ない容量で足りる一方、Windowsの回復ドライブではより大きな容量を求められることがあります。作成ツールが示す最低容量を必ず確認してください。
迷う場合は、32GBや64GBなど、必要条件に少し余裕のあるUSBメモリが扱いやすいでしょう。ただし、容量が大きいほど起動が速くなるわけではありません。また、作成ツールによってはUSB全体が初期化され、余った領域を普段の保存用として使いにくくなる場合があります。
Windows回復用として保管しやすい32GBまたは64GBのUSBメモリを選び、作成画面の必要容量と照らし合わせてください。楽天市場などで探す際も、価格だけでなく端子、保証、販売元を確認すると選びやすくなります。
端子と転送規格を確認する
ThinkPad側にUSB Type-A端子があるなら、Type-AのUSBメモリが最も簡単です。薄型モデルなどでType-C中心になっている場合は、Type-C対応USBを選ぶか、信頼できる変換アダプターを使います。
USB 3.2やUSB 3.0対応製品は、大きなイメージを書き込む時間を短くできる可能性があります。ただし、実際の速度はUSBメモリの書き込み性能、ThinkPadの端子、作成ツールによって変わります。規格名だけで一定の速度が保証されるわけではありません。
小型USBは挿したままにしやすい反面、起動メディアとして保管すると紛失しやすいところがあります。反対に、標準的な大きさでストラップ穴がある製品は、「回復用」と札を付けて保管しやすいでしょう。自分の使い方に合う形を選んでください。
用途専用として保管する
起動用USBへ普段の写真や仕事の書類を一緒に入れる運用はおすすめしません。起動メディアを作り直すとき、保存済みのファイルまで消してしまう可能性があるからです。
作成後は「ThinkPad回復用」「Windows 11インストール用」など、用途と作成年月を書いたラベルを付けます。数年後に取り出したとき、何が入っているか分からないUSBは意外と扱いに困るものです。
OSのインストールメディアは時間がたつと内容が古くなります。必要になった時点で最新版を作り直すことも考え、重要ファイルの唯一の保存先にはしないでください。起動できるかを確認したうえで、湿気や高温を避けて保管しましょう。
起動後に注意すること

USBから起動できれば第一段階は完了ですが、インストールや初期化の画面にはデータを消す操作も含まれます。ここからは、内蔵SSDを誤って消去しないための確認が重要です。
インストール先を間違えない
WindowsやLinuxのインストール画面では、内蔵SSD、外付けSSD、USBメモリなどが容量や番号で表示されます。製品名が省略され、「ドライブ0」「ドライブ1」としか出ないことも珍しくありません。
どのドライブか判断できない状態で、パーティションの削除やフォーマットを進めるのは危険です。作業前に内蔵SSDの容量をWindows上で確認し、必要なデータは別の媒体へバックアップしてください。
OSを入れ直す予定がなく、回復ツールや診断ツールを使いたいだけなら、「インストール」や「すべて削除」といった項目を選ばないよう注意します。画面の文言を一つずつ読み、目的と違う操作なら前の画面へ戻りましょう。
電源を途中で切らない
OSのインストール、回復処理、BIOS更新などが進行している間は、ThinkPadの電源を切らないでください。処理の途中で電源が失われると、Windowsが起動しなくなったり、更新対象によっては復旧が難しくなったりします。
バッテリー残量だけに頼らず、純正品または機種に適合するACアダプターを接続しておくと安心です。更新画面がしばらく止まって見えても、すぐに電源ボタンを長押しするのは避けましょう。
進行状況が長時間まったく変わらない場合は、利用しているツールの公式情報で目安や復旧手順を確認します。自己判断による強制終了は最後の手段です。
再起動時にUSBを外す
インストールや回復作業では、途中で自動的に再起動することがあります。再起動後もUSBから最初の画面へ戻る場合は、画面の指示に従ってUSBを外すか、Boot MenuからWindows Boot Managerを選んでください。
F12のBoot Menuを使った場合、通常は次回起動で内蔵SSDへ戻ります。ただし、インストーラーが再起動前後にUSBの接続を求める場合もあるため、勝手に抜くのではなく表示中の案内を優先しましょう。
◆匠のワンポイントアドバイス
USBから起動できた瞬間に安心しがちですが、データに影響するのはそのあとの操作です。ディスクを削除するボタンを押す前に、対象の容量と名前をもう一度見る。この一呼吸が大切ですよ。
USB起動できない時の確認順

原因候補を一度に変更すると、何が効いたのか分からなくなります。次のように影響の小さい確認から一つずつ進めると、設定を必要以上に変えずに済みます。
接続から順番に確認する
まずThinkPadを完全に終了し、USBを本体の端子へ直接挿します。次に電源を入れ、ロゴが出る前後からF12、反応しなければFn+F12を数回押してください。
Boot Menuが開いたのにUSBがなければ、別のUSB端子へ差し替えます。それでも出ない場合は、USBメモリを別のパソコンで認識できるか、起動用として正しく書き込まれているかを確認しましょう。
USBがほかのパソコンでも起動候補に出ないなら、ThinkPadの設定よりUSB側の問題が濃厚です。ISOイメージを改めて取得し、公式手順に沿って起動メディアを作り直します。
最後にBIOS設定を確認する
接続やメディア作成に問題がなければ、BIOSでF12 Boot Menuが有効か、USB起動が無効化されていないかを見ます。会社の管理端末では制限が意図的に設定されている場合があるため、勝手に解除しないでください。
USBがBoot Menuに表示されるものの、選択後すぐ元の画面へ戻る場合は、UEFI形式やSecure Bootとの不一致を疑います。配布元の公式条件を確認し、USBを対応形式で作り直すのが先です。
Secure Bootの無効化は最後の確認項目。必要性が公式に示されている場合だけ変更し、作業後は元の状態へ戻します。この順番なら、原因と関係のないセキュリティ設定を触る可能性を抑えられます。
確認する順番
USBを直接接続する、F12とFn+F12を試す、別の端子へ変える、起動メディアを作り直す、UEFI形式を確認する、BIOS設定を見る、最後にSecure Bootの条件を確かめる、という流れがおすすめです。
ThinkPadのUSB起動に関するFAQ

ThinkPadのBoot MenuやUSBブートで迷いやすい点を、短く確認できる形でまとめます。
ThinkPadのUSB起動に関するFAQ
Q1. ThinkPadのBoot Menuは何キーで開きますか?
A. 基本は電源投入直後にF12を数回押します。ファンクションキーの設定によってはFn+F12が必要です。Windowsが起動した場合は一度終了し、ロゴが表示される前後からもう一度入力してください。
Q2. USBを挿したままF12を押しても表示されないのはなぜですか?
A. USBが起動用に作成されていない、端子で認識できていない、UEFI形式が合わない、F12の機能が無効になっているといった原因が考えられます。まず本体へ直接挿し、別の端子と別のUSBを試してからBIOS設定を確認してください。
Q3. USBブートにはSecure Bootの無効化が必要ですか?
A. 必ずしも必要ではありません。Secure Bootに対応するWindowsインストールメディアなどは、有効のまま起動できるのが一般的です。利用するOSやツールの公式説明で無効化が指定されている場合に限り、BitLocker回復キーなどを確認したうえで変更しましょう。
Q4. F12とBIOSの起動順位変更は何が違いますか?
A. F12のBoot Menuで選んだ内容は、基本的にその起動時だけ有効です。BIOSで変更した起動順位は保存され、次回以降にも反映されます。一度だけUSBを使うなら、設定が残らないF12のほうが分かりやすいでしょう。
Q5. USBブートだけでSSDのデータは消えますか?
A. USBから起動しただけでは、内蔵SSDのデータは通常消えません。ただし、起動後のインストール画面でパーティションの削除、フォーマット、初期化などを実行するとデータを失う可能性があります。重要なデータは事前にバックアップしてください。
ThinkPadのUSB起動まとめ
ThinkPadをUSBメモリから一度だけ起動するなら、BIOSの起動順位を恒久的に変えるより、F12のBoot Menuを使う方法が分かりやすいです。
- 起動用USBは電源を入れる前に本体へ直接接続する
- LenovoまたはThinkPadのロゴ表示中にF12を数回押す
- 反応しない場合はFn+F12も試す
- 一覧からUEFI対応のUSB項目を選んでEnterを押す
- USBがないときは接続と作成状態から確認する
- Secure Bootは必要な場合だけ変更する
- 初期化前に内蔵SSDのバックアップを取る
- 作業後は変更した設定を元に戻す
おすすめの順番は、F12で一時起動を試し、表示されない場合だけ原因を一つずつ確認することです。最初から複数のBIOS設定を変えると、かえって状況が分かりにくくなります。
USBを直接挿しても出ないときは、起動メディアの作成方法、UEFIへの対応、別端子での認識を見直してください。それでも解決しない場合に、対象機種のLenovo公式ガイドを確認しながらBIOSやSecure Bootへ進む。この流れなら、初めてのUSBブートでも落ち着いて作業できます。

